遠い記憶の向こう、子どもの頃の深く眠っていたときのことを思い出すような絵。これは、アンデルセンの代表的な童話『おやゆびひめ』の挿絵です。

草で編んだベッドに眠る小さな女の子の周りには、スズランやタンポポの綿毛、大きな葉などの草花がびっしりと描き込まれています。緑を基調とした静かな世界のなかに、頬の赤みだけがそっと温かく光るような一枚です。

絵の作者であるエルサ・ベスコフは、1874年にスウェーデンのストックホルムで生まれた絵本作家・挿絵画家。北欧の豊かな自然や子どもの日常をモチーフにした作品が多く、こびとや妖精といった可愛いファンタジーの世界を愛する人々に今も広く親しまれています。

幼い頃から絵本作家を夢見ていたものの、十代の頃に父親が亡くなり、苦しい家計のなかで絵画の教師の仕事に就きます。一方、描き手を目指し、イラストレーターとして仕事の幅を広げたいとも思っていたエルサは、積極的に自らを売り込むと、スウェーデンのクリスマス向けの子ども雑誌の挿絵を担当することになります。

その後、1897年には絵本作家としてデビューし、子育てをしながら生涯に渡って精力的に創作を続け、1952年には、スウェーデンの児童文学における最高の栄誉の一つであるニルス・ホルゲッソン賞を受賞します。

彼女の絵は、「現代絵本の父」と称されるイギリスの画家ウォルター・クレインの影響も受け、温かく可愛い世界が魅力です。代表作として、『ペレのあたらしいふく』『もりのこびとたち』『ブルーベリーもりでのプッテのぼうけん』などが知られています。

絵×オーガニックコットンTシャツ

Suzuriにて、エルサ・ベスコフの『おやゆびひめ』(挿絵)のTシャツを販売しています。素材は綿100%(オーガニックコットン)、色はナチュラルとスミクロの二色。

サイズは、メンズ、レディース、ナチュラルに関しては子ども向けまで幅広く揃っています。

天然素材で肌触りもよく、柔らかな着心地で、日常にアートを取り入れることができます。