SNSなどで「ボニャール」という言葉が添えられた猫の写真を見たことがあるのではないでしょうか。

前脚をぐっと前に伸ばし、腰を高く突き上げた姿勢の猫に、ボニャールという不思議な言葉。一見、そういった格好を表す猫に関する専門用語かと思いきや、元ネタになっているのは、とある西洋絵画です。

その絵とは、フランスの画家で、ナビ派の一員のピエール・ボナールが1894年に描いた『白い猫』。

画家の名前の「ボナール」と、ニャーという猫の鳴き声が重なり、例の猫のポーズが、いつ頃からか、ネットを中心に「ボニャール」と呼ばれるようになります。

ピエール・ボナール『白い猫』 1894年

ボナールの『白い猫』を見ると、まず脚の長さに驚きます。胴に対して明らかに長い。

ボナールは、この猫の脚を現実にはありえない比率まで引き伸ばしています。動物好きの画家で、同時に、当時パリに流れ込んでいた日本の浮世絵に強く惹かれたボナールは、仲間内から「日本かぶれのナビ」と呼ばれていたほどでした。

この猫の絵のデフォルメにも、その影響があったのではないかと考えられています。

ボナールは、猫を写実的に写し取ったわけではなく、猫が伸びをするときの「伸びていく感じ」そのものを絵にしたと言えるかもしれません。

ちなみに、猫はなぜこの「ボニャール」な姿勢を取るのでしょうか。

寝起きに多く、ストレッチやリラックスのため、あるいは気分の切り替えなどとも言われ、どの猫も行うというわけではないようです。

はっきりした理由はわからずとも、この瞬間に心惹かれてしまうのは、昔の猫好きも同じだったのかもしれません。

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suzuriでは、ボナールの『白い猫』のほか、昔の画家たちが描いた可愛い絵のTシャツを扱っています。